HMRSのヘタレ趣味の部屋
鉄道編 保存機 D51946 2008/11
ばんえつ物語乗車後、蒸気機関車を作りたい!という欲求が生じ、
手の負傷による工作不能状況下でその欲求が妄想となり、だんだん膨らみ始めました。
とりあえず手持ちのアダチ製の半端D51を完成させよう!ということで、製作の資料とすべく身近な保存機、
いわき市石炭化石館 にある D51946 の写真を撮りに、娘たちを連れて行ってきました。
今さら私が語るべきものでもありませんが、D51946について少し紹介いたしますと・・
D51946は昭和19年川崎車輌製、分類で言うと準戦時型となるようです。
新鶴見への配置から田端を経て1958年4月に当地平機関区に配置され、1970年4月に廃車されるまでここで働き、
平機関区最後のD51ということもあったのでしょうか、平にある松ヶ丘公園の常磐線線路脇に保存され後輩たちの活躍を見守ってきましたが、
1985年にここいわき市石炭化石館に移動し現在に至っています。
では平機関区に足跡を残したD51はいったい何両あったのか? ネットを探ったところすごいサイトに行き当たりました。
遠い汽笛 ハンドルネーム「汽笛」さん が作成しているサイトで、
その中に D51の全兄弟 というページがあり、(他にもC57の全兄弟、平機関区にも関係が深い C62の全兄弟もあります!)
その分類や1115両にも及ぶD51の全データが掲載されています。
もう一つは NABEX NABEX さんのサイトの蒸気機関車館にある"蒸気機関車配置表"です。
1960年から1973年までの新潟県内の機関区別配置表で、その中に車輌の動きの欄があり、
機関車の移動前と移動後の区名表記により平機関区に配置されていた機関車を知ることができました。
その他にも新潟市の戦中戦後、新潟大火、新潟地震などの歴史が写真や手記による記録を見ることができるオススメのサイトです。
これらの資料を抜粋させていただき、平機関区に足跡を残したD51の一覧を作成してみました。
平機関区に足跡を残したD51の兄弟たち
これを見ると、常磐炭鉱が盛況だった1957年ごろ、平機関区には20両近くのD51が在籍していたことが分かります。
その中に現在JR東日本でバリバリ現役の D51498 もいるではありませんか!
その後、常磐炭鉱の相次ぐ閉山とともにぞくぞくと平機関区を離れて行き、あるものは新潟方面へ、またあるものは北海道方面へと散り、
最後に残った3両も無煙化により廃車され、その最後のD51がこの D51946 だったというわけですね。
私はD51を何も考えずに組み上げるつもりでしたが、この歴史を知ることにより平機関区に足跡を残したD51を作ってみたくなりました。
しかし 498号 では何か面白くないし… 結果は見えていました。現存する 946号 に決定! こんな訳で撮影開始!
(この文面は汽笛さんのページを参考に作成したものです。)
さてこの D51946 なのですが、いわゆる"標準型"ではありますが、戦時型のカマボコ型ドーム機、
ギースルエジェクタ装備機などの大きな特徴があるわけではないのですが、細かい点でいろいろと違いがあることが分かりました。
最大の特徴は言わずと知れたメカニカルストーカーの装備、キャブ内に凝るつもりはないのでまあ目立たないからいいか。と思っていたのですが・・
以上が今回撮影したもの全部です。各機器の名前は模型の蒸気パーツと見比べながら作成しているので間違いがあるかも知れません。
この D51946 はパッと見普通の標準型ですが、メカニカルストーカーや非公式側のオイルポンプなどに他にない特徴があるようです。
おかげで自分なりにかなり勉強になりました。ただ今回は下回りばかり撮影してしまったので、脚立持ちで再度訪問して、
ボイラー上回りや自作の必要なものの採寸などをしてこようかと思います。
模型製作に当たっては、あまり凝らずに確実に完成させるように再現するものを検討します。さて本当に完成するのか?
楽しみでもあり。不安でもあり。